会長挨拶
高木 周
TAKAGI Shu
2022年度の総会におきまして、第36期日本混相流学会会長を拝命致しました。1年間よろしくお願い致します。
はじめに、第35期会長の祖山均先生、総務部会長の伊賀由佳先生はじめ第35期理事会メンバーの皆様、一年間どうもありがとうございました。また、混相流シンポジウムの実行委員長の波津久先生はじめ実行委員の皆様大変お疲れさまでした。対面形式で行う予定で準備をはじめ、途中からオンライン開催に変更で大変なことだったかと思いますが、うまく運営されており、楽しくかつ有意義な時間を過ごさせて頂きました。
さて、来年4月には、混相流国際会議(ICMF)が神戸で開催されます。大会委員長は神戸大の冨山明男先生、ICMF組織側の運営委員長は北海道大の村井祐一先生が現在その任務に就かれております。混相流学会を長年にわたり盛り上げ、支えてきたお二人が混相流分野の最も大きな国際会議で中心的な立場となって取り纏めて下さっております。混相流学会の皆さんにはぜひICMF-Kobeにご参加頂いて、この分野の国際的動向をぜひ直接感じ取ってもらうとともに、オンラインではなかなか難しい海外研究者との交流を、この機会に深めて頂ければと思います。
混相流学会主催のイベントとしては、来年の8月には、北海道大学で混相流シンポジウムが開かれます。北海道大学の渡部正夫先生が実行委員長、原田周作先生が幹事を務められます。こちらも対面のイベントとなる予定ですので、皆様には涼しい札幌の地で、熱い議論を交わしながら、大いに盛り上がって頂ければと思います。ところで、原田周作先生と言えば、混相流学会のホームページには「混相流の唄」というページがあるのをご存知でしょうか。原田先生の作詞・作曲の歌が公式に学会ホームページに載っています。教員も学生も一緒になって楽しそうに歌っている写真も掲載されており、混相流学会の自由な雰囲気を垣間見ることができます。
混相流学会は、混相流の研究にこだわりをもつ同志が集まった、程よいサイズの学会で、自分たちの研究を紹介し合い、情報交換と意見交換をしながら、基礎から産業応用まで、産官学の様々な立場の方が楽しみながら自由に、本気で学術交流を進めていく場だと思います。私自身は、修士課程学生のころから講演会に参加させて頂いており、学生のころから大御所の先生方に、自由に多くの質問をさせて頂き、多くを学ばせて頂きました。大学で講義を受けている以上に、混相流学会関連の講演会や講習会に参加し、多くを学ばせて頂きました。この学会で会長をさせて頂くことは、大変名誉なことで、大きなプレッシャーも感じるとともに、自分の育った学校の運営をさせて頂くような気持ちでもあり、楽しみも一杯です。どうすれば会員の皆様が楽しく、学会に所属していることの意義を感じて下さるかが、大きな関心事です。現在この原稿を書いている時点では、まだまだ感染者数が多い状況ですが、それでも、ポストコロナの生活が見えつつある状況です。オンライン検索が充実した今の時代だからこそ、学会の価値は会員どうしの“密な”コミュニケーションにあると考えます。学会活動をより有意義なものとしていくために、皆様のお知恵やお力を頂きながら、学会の運営に努めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
東京大学大学院工学系研究科 教授